【 立花正風体(りっかしょうふうたい) 】
立花正風体は池坊立花の伝統的な美感と、七つあるいは九つの役枝からなる構造を基本とし、花形の骨組にならって構成されます。また、複雑で多彩なその構成は、自然のおもかげや雄大な風格を表出します。
◆ 除真立花(のきじんりっか) 本勝手(左手に真)…真が中心線よりずれている
◆ 直真立花(すぐしんりっか) 真が中心線上
全ての役枝は、出の位置と方向が決まっている。
名称 | 働き | 長さ | 出所 |
---|---|---|---|
①真(しん) | 真は一瓶の役枝の中心となる重要な枝。 | 器の3倍 | 中段除(ちゅうだんのき) |
②正真(しょうしん) | 正中線上に位置し、他の役枝の配置の基準となる。 | 真の1/2 | 下から |
③請(うけ | 陰方(右)斜め後ろへ。 | 真7:5 | 真と花器口の1/2(下段除) |
④副(そえ) | 真の除き口の下から、陽方の真に沿うようにでて、枝先は真の斜め後ろへ向かう。 | 真のすぐ下から | |
⑤控枝(ひかえ) | 陽方下doneから出て副のしたの空間を整える。流枝とは違う素材で、流枝より少し高く。 | 真7:3 | 請と流枝の1/2 |
⑥流枝(ながし) | 請と控枝とのバランスをとって。請と違う素材で。 | 真と請の延長線上水平まで | 請と花器口の1/2 |
⑦見越(みこし) | 正真に沿うように、真の陰方斜め後ろに。 | 真より短く | 真の出所と正真の間(上段除) |
⑧胴(どう) | 正真前方45度。花形全体を引き締める。 | 正真と同じ長さのを中くらいに。 | 請と控枝の間 |
⑨前置(まえおき) | 胴の下、水際から7㎝で垂直に前へ。 | 胴より葉一枚分長く。 | 流枝より少し低く。水際より7㎝。 |
⑩陽留(ようどめ) | 水際より7cm垂直に左前へ。 | 花器より少し長く。 | 水際より7㎝。 |
⑪陰留(いんどめ) | 水際から7㎝で垂直に右前へ。 | 花器より少し長く。 | 流枝より少し低く。 |
⑫後囲い(うしろがこい) | 正真より短く | ||
⑬副下あしらい(そえした) | 副より2cm下 | ||
⑭請内あしらい(うけうち) | 請けと同じ位 |
割りばしにフローラテープを巻き、真の後ろに支えとして立てる。
ワイヤー(18番白)を6㎝くらい折戻し、
①【真】 長さ7。鶏頭にビニールテープとフローラテープで巻きつけ、左後45度に曲げる。
【真前あしらい】鶏頭
②【正真】二段菊(真の1/2の長さ)をワイヤー(26~28)で支柱に固定。
③【請】 長さ5。鶏頭 正真より低く。出所は真と水際の1/2
④【副】 雪柳
⑤【控枝】長さ3。鶏頭⑥【流枝】オクラレルカ 直角に折り曲げて、ワイヤー(22黒)で曲げる。短い方が下側。
⑦【見越】雪柳
⑧【胴】木苺。正真と同じ長さのが1本。ワイヤー(28黒で葉を起こす)。出所は請と控枝の間。
⑨【前置】木苺 ワイヤー(28黒で葉を起こす)。前90度
⑩【陽留】竜胆 大中小
⑪【陰留】玉シダ ワイヤー(26黒)。掌くらいまで葉を残し、茎を三つ折り、ワイヤーで巻く。
⑫【後囲】ドラセナ 正真より少し短く
⑬【副下あしらい】オクラレルカ 110度くらいに折り曲げて、ワイヤー(22黒)で曲げる。
⑭【請内あしらい】二段菊 ワイヤー(20白)。出所は、請と同じかやや高い所。
< 役枝の方向 >