立花の様式は、室町時代に書院造という建築様式が造り出され、それを構成する一部として、床の間の原形となる押し板が成立したこと によって生まれました。押し板を飾るものとして出発した立て花は、床の間の完成とともに儀式の花、饗応の花として重んじられ、立花としての様式を整えて いったのです。立花は、床の間という空間のなかで育まれてきた様式といえましょう。
立花には、立花新風体と、立花正風体の二種類があります。
【 立花正風体(りっかしょうふうたい) 】
立花正風体は池坊立花の伝統的な美感と、七つあるいは九つの役枝からなる構造を基本とし、花形の骨組にならって構成されます。また、複雑で多彩なその構成は、自然のおもかげや雄大な風格を表出します。
◆ 除真立花(のきじんりっか) 本勝手(左手に真)…真が中心線よりずれている
◆ 直真立花(すぐしんりっか) 真が中心線上
出・出所(しゅっしょ)~中心から枝分かれするところ
全ての役枝は、出の位置と方向が決まっている。
名称 | 働き | 長さ | 出所 |
---|---|---|---|
真(しん) | 真は一瓶の役枝の中心となる重要な枝。 | 器の3倍 | 中段除(ちゅうだんのき) |
正真(しょうしん) | 正中線上に位置し、他の役枝の配置の基準となる。 | 真の1/2 | 下から |
副(そえ) | 真の除き口の下から、陽方の真に沿うようにでて、枝先は真の斜め後ろへ向かう。 | 真のすぐ下から | |
請(うけ | 陰方(右)斜め後ろへ。 | 真7:5 | 真と花器口の1/2(下段除) |
見越(みこし) | 正真に沿うように、真の陰方斜め後ろに。 | 真より短く | 真の出所と正真の間(上段除) |
流枝(ながし) | 請と控枝とのバランスをとって。請と違う素材で。 | 真と請の延長線上水平まで | 請と花器口の1/2 |
控枝(ひかえ) | 陽方下doneから出て副のしたの空間を整える。流枝とは違う素材で、流枝より少し高く。 | 真7:3 | 請と流枝の1/2 |
胴(どう) | 正真前方45度。花形全体を引き締める。 | 正真と同じ長さのを中くらいに。 | 請と控枝の間 |
前置(まえおき) | 胴の下、水際から7㎝で垂直に前へ。 | 胴より葉一枚分長く。 | 流枝より少し低く。水際より7㎝。 |
①割りばしにフローラテープを巻き、真の後ろに支えとして立てる。
②ワイヤー(18番白)を6㎝くらい折戻し、
③【真】ひまわりにフローラテープで巻きつける。
④ひまわりを左45度に曲げる
⑤ワイヤー(26~28)で支柱に固定。
⑥【正真】リアトリス(真の1/2の長さ)
⑦【請】ひまわり 出所は真と水際の1/2(7㎝の棒を目印に立てて置く)
⑧【控枝】ひまわり 出所は、前置きと請の中心⑨【副】アレカヤシ 出所は、真のすぐ下。ワイヤーで支柱に固定する。
⑩【見越】アレカヤシ ワイヤーなし。自然に真の後ろに沿わせて。
⑪【流枝】オクラレルカ ワイヤー(22白)中に戸押、26番で曲げる。少し上に向ける。
⑫【胴】メリー3本。正真と同じ長さのが1本。ワイヤー(22黒)
⑬【前置】ナルコユリ ワイヤー(20黒)を後ろに沿えて、ワイヤー(26か28)で粗く巻く。前90度
< 役枝の方向 >
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